こんにちはヤマピー(@yamapyblack)です。
最近Twitterをやっているのですが、藤巻健史さんのツイートが盛り上がってました。
日本を緊縮財政だと思う他国はありません。真逆です。世界最大の赤字国だからです。日本は異次元緩和という名目で足りないお金を新しく刷る(=危機の飛ばし)ことによって危機を回避しているだけです。欧州ではそれはできません。ユーロはECBしか刷れないからです。欧州の財政ルールは健全です。 https://t.co/1WPukIGaB7
— 藤巻 健史(経済評論家・参議院議員) (@fujimaki_takesi) 2018年10月30日
Twitter上で議論がされているのを見て、「もしかして日本ヤバイの?」という疑問が芽生えました。
藤巻健史さんと言えば、「伝説のトレーダー」であり、現在は国会議員として活躍されています。
藤巻 健史(ふじまき たけし)は、日本の債券・為替・株式トレーダー、経済評論家、政治家。モルガン銀行東京支店長、ジョージ・ソロスのアドバイザーなどを経て、日本維新の会所属の参議院議員(1期)。
wikipediaより抜粋
その藤巻健史さんが日本ヤバイと仰っています。
とは言え、権威のある方が言っていることを鵜呑みにするのは良くありません。
そこで、藤巻さんの最新著書『日銀破綻』を購入し、自分で考えてみました。
※あくまで個人の見解です。実際はどうなるかは誰にもわかりません。「増税しろ!」と主張をする気もありません。
日本ヤバイの?『日銀破綻(藤巻健史著)』
『日銀破綻』の中で、藤巻健史氏は「なぜ日銀が破綻するのか?」という理由をひとつひとつ丁寧に説明しています。
私は金融や経済の専門家ではありませんので、素人にもわかる範囲で解説します。
まず、ポイントは以下の3点です。
- ①:日本(政府)は破綻しない。
- ②:でもインフレが起きる可能性はある。それは嫌だ。
- ③:また、「日銀」の状況はヤバイ。
日本(政府)が破綻しない理由
まず「日本(政府)は破綻しない」です。
日本政府が破綻しない理由は、究極お金を刷ればいいからです。
日本は借金大国として有名ですが、最終手段としてお金を刷りまくれば借金帳消しにできます。
日本は自国で通貨を発行している国なので、それが可能です。
ギリシャが経済危機に陥ったニュースは記憶に新しいと思います。
ギリシャの通貨はユーロです。
ユーロはギリシャが自国で発行しているわけではないので、最終手段である「お金を刷る」が使えません。
財務大臣の麻生さんも同じことを言ってます。
麻生太郎氏による「日本の借金」の解説が超わかりやすい 「経済をわかってない奴が煽っているだけ」
インフレが起きる可能性はある。それは嫌だ
さて、日本はお金を刷ることができますが、それで「めでたしめでたし」とはなりません。
お金を刷って流通させれば、インフレが発生します。
ここ数年デフレ基調なので、インフレになればいいじゃないか、と思うかもしれません。
しかし、インフレはインフレで嫌なのです。
理由は資産の価値が目減りするからです。
貯金が100万円あったとします。
日産の「マーチ」という車が新車で115万円ほどです。
あともう少しで買えそうですね。
しかしここで、2倍のインフレになったとしましょう。
インフレは物価が上がるので、マーチの価格が「230万円」に値上がりしてしまいました。
当然ながら貯金は100万円のまま。
あと少しで手に届きそうだったのに、はるか夢の彼方になってしまいました。
だからインフレは嫌なのです。
物価が何倍にも跳ね上がることを「ハイパーインフレ」と言いますが、そこまでじゃなくても、1.5倍とかでも十分すぎるほど嫌です。
現状日本(政府)が破綻していない理由
ところで現在の日本は、破綻していませんし、インフレも発生していません。
日本の大量の借金を抱えているのは事実ですが、そもそもなぜ日本は潰れていないのでしょうか?
それは、借金ができるからです。
言い換えると、国債の買い手がいるから。
まずは日本の財政状況について見てみましょう。
家計に例えると、毎年支出が100万円あるけど、年収は65万円しかない。
残り35万円は借金している状態です。
借金の返済は毎年24万円していますが、全然追いつきません。
借金は膨れ上がっており、累計は1000万円ほど借金がある状態です。
蛇足ですが、『闇金ウシジマくん』というマンガをご存知でしょうか?
このマンガには、これに似た財政状況の人がたくさん登場します。
こんな日本政府ですが、潰れない理由は簡単です。
借金できるからです。
新たに借金できる限り、一生お金が不足することはありません。
一般家庭でも同じことが言えますね。
親戚が「いつか返せよ」と言いながらも、毎年お金を貸し続けてくれれば、生きることはできます。
政府の借金は国債という形です。
政府が国債を発行し、それを買ってくれる人がいる限り、政府は潰れません。
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だれが国債を買ってくれているのか
では、国債は誰が買ってくれているのでしょうか?
答えは日銀です。
政府が発行した国債は、日銀が買ってくれています。
日銀が国債を爆買いしています。
※正確には日銀が直接購入しているのではなく、一旦銀行や証券会社が購入し、それを日銀が買い取っている形です。
昔は銀行や証券、生保など民間の金融機関が国債を買っていました。
しかし、日銀黒田総裁の「異次元緩和」以降、メインの買い手は日銀です。
銀行などは、むしろ国債の保有残高を減らしています。
というわけで、日銀が国債を買い続けてくれる限り、日本は安泰ということになります。
日銀はいつまで国債を買ってくれるのか。限界は?
日銀はいつまで国債を買ってくれるのでしょうか?
無限に買ってくれるのしょうか?
日銀の資産状況を見てみましょう。
日銀の資金源は「当座預金」です。
これは日銀当座預金といい、民間の銀行が日銀に預けているお金です。
日銀は「銀行の銀行」ですからね。
要するに下の絵のイメージです。
元はといえば、私達や企業の預金が日銀の資金源です。
でもこれ、大丈夫なんでしょうか?
預金は無尽蔵に増えるわけじゃありませんからね。。。
金利が上がると日銀が死ぬ
実は他にもヤバイ理由があります。「金利」の話です。
債券と金利の知識がない方は、こちらをお読みください。
金利が上がると「利子」を払わなければなりません。
現在はマイナス金利なので大丈夫ですが、金利が上がったら日銀はアウトです。
「当座預金」分の利子を払わないといけませんが、日銀にそんなお金はありません。
「利子」が払えなくなってしまいます。
ということは、日銀が破綻するか、お金を刷りまくってインフレになるか、のどちらかしか考えられません。
いつヤバくなるのか
長くなってしまったので、今回はこのあたりにします。
次回は、個人でできる対策は何か?というところまで踏み込みもうと思います。
次回記事はこちら。