著者:落合陽一
出版社:幻冬舎
発売日:2018/1/30
実は落合陽一氏の本は初めて。
一言で言うと、ポジティブ。
超ポジティブ。
でもそれが凄い。
人間、知識が増えると批評家になっていき、
どんどんネガティブになっていく。
落合氏は世界や歴史に対して
これほど深い知識を持っているにも関わらず、
なぜこうもポジティブでいられるのか。
我々は東洋人なのにもかかわらず、あまりに東洋のことを軽視しすぎです。バックグラウンドにある東洋思想を学ぶべきなのです。東洋思想への理解がないと、「我々は幸福であるべきか」といったコアのない議論にはまってしまうのです。
本書のタイトルは「日本」再興戦略である。
どうやら日本人固有の東洋的な思想と、
そうではない西洋から輸入された思想を
ちゃんと切り分けた上で、
じゃあ今後日本人はどうしていけばよいか、
という点を冷静に考えていることができているようだ。
そして、今後という観点で、
テクノロジーの進歩がもたらす変化について
多くを語っている。
ちなみに落合氏の肩書ですが、
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 代表取締役社長
筑波大学 学長補佐・デジタルネイチャー推進戦略研究基盤 基盤長・図書館情報メディア系 准教授 デジタルネイチャー研究室主宰
意味不明ですね。
経営者でありながら、筑波大学の准教授で、学長補佐で、、、
教育と研究と経営とアートとものづくりをどれもやっている人はとてもレアです。
という本を読みましたが、
今の時代、ただ一つの専門分野だけをやる人ではなく、
分野をまたいで活躍する。
こういう人財が本当に日本を再興するのかもしれません。
よく現役を引退した後に教育に携わる人がいますが、むしろ若いときにこそ、後進の教育に力を入れたほうがいいと思います。僕が今、学生に投資すれば、学生が育っていくときに僕も育っていくので、一緒に時代を変えていくことができるからです。
落合氏と一緒に時代を変えていきたい。
そう思わせてくれる本でした。