覚えておきたい役者シリーズ、第三回は『尾上菊五郎』です。
絶大な人気を誇る、歌舞伎の名家です。
尾上菊五郎の公演を観に行く前に、予習しておきたいことをまとめました。
【歌舞伎初心者】押さえておきたい役者③『尾上菊五郎』
役者の概要
当代は七代目「尾上菊五郎」。
人間国宝です。
右が七代目尾上菊五郎。左はその息子、五代目尾上菊之助。
真ん中は孫の尾上丑之助くんです。
屋号
屋号は音羽屋(おとわや)です。
歴史
『團菊左時代』という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
市川團十郎の「團」、尾上菊五郎の「菊」、市川左團次の「左」。
明治時代に大活躍した3名の役者の頭文字を取ったものです。
また、六代目尾上菊五郎は初代中村吉右衛門とともに「菊吉時代」を築いた名優です。
主に世話物と呼ばれる町人社会を描いた演目を得意としていますが、女形などもこなす器用な役者です。
家系図
尾上菊五郎の妻は女優の富司純子。娘は女優の寺島しのぶさんです。
また、尾上菊之助は二代目中村吉右衛門の娘、波野瓔子さんと結婚しました。
特徴
当たり役は「白浪五人男」(しらなみ ごにんおとこ)の「弁天小僧」。
弁天小僧の場のみを上演する場合は『弁天娘女男白浪』と外題が替わります。
さらにそれを尾上菊五郎がつとめる舞台に限っては、『音菊弁天小僧』(おとにきく べんてんこぞう)と外題が替わることがあります。
粋な江戸っ子役や、二枚目の役が合う役者と言えるでしょう。
直近の公演
5月の歌舞伎座は毎年「團菊祭」と銘打ち、市川團十郎と尾上菊五郎が登場します。
尾上菊五郎が「め組の喧嘩」に、尾上菊之助が「京鹿子娘道成寺」に、そして孫の尾上丑之助くんが「絵本牛若丸」で歌舞伎デビューを果たします。
親子三代の共演。これは楽しみですね。
スポンサードサーチ
【歌舞伎初心者】押さえておきたい役者③『尾上菊五郎』
いかがでしょうか。
代々続く人気役者の尾上菊五郎。
ぜひ一度劇場にてご覧になってみてください。